鉄骨3階建ての住宅の日ごろ使っていない部屋の隅の天井、壁がカビと結露で壁はクロスがめくれ上がっていました。
屋根は折半に硬質ウレタンを厚く吹き付け問題はありません。
請負の工務店さんは後で天井にグラスウールを敷き込んでいましたがそれでも結露は止まりません。
ここまでしているのになぜ結露がとまらないのか私に見てほしいと頼まれました。
天井裏を見ると天井の断熱材をめくると隅部分が黒いカビだらけです。
よくよく見ると外壁3か所のパイプがあり外部にはフードがついていました。
あまりに結露がひどいので小屋裏の湿気を逃がそうと後から取り付けたものでした。
施主さんは冬部屋の隅から雨たれのように水が落ちてきたということ。
小屋裏の換気のパイプの穴から冷気が入り天井や壁のコーナー部分の断熱材のつながっていないクロス下地のプラスターボードを逆に冷やしプラスターボードが結露したのが原因と思われます。
又換気用に四角い壁の給気ガラリから3階ローカにある換気扇から排気しようとしているが、建具で部屋を閉め切るので建具と柱の2〜3mmの隙間では流体抵抗が高く排気されていない。
部屋の中で給気と排気の換気をとらないとこのようなことになります。
そのためこの給気ガラリから冷気が入り近くの天井、壁を冷やし結露してしまっていました。
室内側の断熱材に室内の水蒸気を入れさせない気密シート施工がされていません。
今ではGW、RW、セルロースファイバーは必ず室内側に気密シート貼をしなければなりません。
しかしこのお家を建てた当時は気密シート工法は考えていなかったようです。
まず室内側のクロス下地のPBを取り払い気密シートを隙間なく貼ること。
3か所あるパイプは2か所断熱材で埋めて外から冷気を入れさせないこと。
パイプは必ず保温材を巻くこと。
1か所のパイプを室内の換気に利用し、パイプに中間ファンを取りつけエルボで曲げて天井面に排気化粧ガラリを取り付け、対角にあるいまの四角い給気ガラリから給気して部屋の湿気、臭いを排気するよう換気させること。
施主様には日ごろ使っていない部屋でも建具を少し開け部屋を暖めるようお願いいたしました。
壁、天井を暖め、露点温度にならなにようにこまめに建具を開放し、部屋の換気扇を弱運転でもよいからまわして下さいねと説明しました
以上いろいろアドバイをいたしました。
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