騒音、防音も専門としている私ですが、設計事務所さんから金沢でドラムバンドスタディオ防音喫茶室の建設地の夜の測定依頼がありました。
夜中12時近くまでドラムエレキバンドなど楽器が趣味の人の防音喫茶店を営業するとうことなので、夜22時過ぎに現地で周りの暗騒音(環境音)を測定です。
金沢の街中の大通りの道路に面している現場なので、夜でもさぞかし騒音値は高いだろうと測定したところ道路歩道面上は走る車の台数やスピードによりますが、52.1dB(A)〜75dB(A)の変動騒音値でした。
問題の現地の後ろの民家住宅の隣地境界上で36.2dB(A)と非常に静かだったのです。
これは大通り道路より20m近く距離が離れているので距離減衰が働くためです。
ドラムは騒音の音圧は最大130dB(A)近くなるので130−36=94dB(A)と90dB(A)近く防音室の遮音性能を高めないとクレームがつきます。
木造では遮音度最大50dB(A)なので不可です。やはり鉄筋コンクリートのRC構造です。
単体のRCでも70〜80dB(A)なのでRC構造の室内側に強化PBと吸音材など多重構造にしないと90dB(A)の遮音はできません。
まず防音は楽器を使う時間帯に合わせて、現地で暗騒音を測定した数値から防音設計を考えるのが基本です。
もっと車の音がやかましく、壁、天井の遮音は重装備でなくてもよいだろうと私も、設計士さんも想像していました。
しかし意外に夜遅くは非常に静かな場所でした。
そのためもう一度壁、天井、床の防音構造の再検討となりました。
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