社長さんはもっと厳しくお施主様から言われたそうです。
「お風呂のユニットバスの天井、壁の結露がひどい、ちゃんと換気扇を回しているのに・・。私の親戚で最近新築したお風呂はまったく結露していなかった。カラカラ。なぜ私の家のお風呂がびちゃびちゃになるんですか?」
ユニットバスの壁、天井はどんな御家でも結露は避けられませんね。
42℃の暖かいお湯があり、仮にお風呂の室温が40℃としたら、40℃の飽和容積絶対湿度は51.05g/m3ですから、浴室が湿度90%でしたら51.05×0.9=45.95gですね。
湿度表を見ると37.9℃が露点温度になります。つまり壁、天井がこの温度以下でしたら結露します。
一旦結露して水になったら換気扇をいくら回しても乾きません。
水を蒸発するには熱を加えないと蒸発しないのですね。
これを蒸発潜熱、または気化熱といいます。
1gの水の温度が20℃のときは蒸発に必要な586calなので、仮にお風呂の水滴を全部集めて牛乳瓶半分強100cc(100g)あったとしたら
860calが1wですから、586×100÷860=68wになります。
つまりお風呂のお湯を完全に抜き、68wの電球を1時間つけっぱなしにしないと結露の水は蒸発しません。
お風呂の壁、天井の結露をなくすには風呂のお湯を抜き、入り口の扉を開け換気扇を回し、洗面所、その他の室内の暖かい空気を送ってやることです。
風呂の扉を締め切っているとなかなか乾きません。
そのときは乾燥換気扇の設備のついたユニットバスはすぐ乾きます。
社長さんは私のこの説明にうなずき、これからお風呂にはお客様がどんな使い方をするかわからないので乾燥換気扇をつけるよと言っていました。
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