しかし木造住宅で唯一蓄熱を溜めれるのは床下の基礎コンクリートですね。床断熱では床下の自然の地熱利用は出来ません。
では基礎の外断熱と内断熱のコンクリートに溜める蓄熱容量がどのくらいあるのか計算してみましょう。


設定条件
1. 基礎高さ土間べた基礎より450mm
2. 基礎巾 150mm
3. 基礎長さ 縦12m 横6m
4. 外周長さ (6+12)×2=36m
5. 基礎外周より水平断熱900mm
6. 基礎べたコンクリートの蓄熱厚み50mmまでとする
7. 基礎水平断熱900mm入った残りの土間コンクリートの床下中央部面積
6×12-(6+6+11+11)×0.9=41.4m2
8. 内部間仕切り布基礎長さ34mとする
9. 普通コンクリートの容積比熱481Kcal/m3℃
<基礎内断熱蓄熱量>
0.45m(H)×0.15m(D)×34m+41.4m2×0.05m(D)=4.36m3
4.36m3×481Kcal÷860=2.43kw
<基礎外断熱蓄熱量>
0.45×(34+36)×0.15+41.4×0.05=6.79m3
6.79m3×481Kcal÷860=3.79kw
3.79÷2.43=1.55倍
基礎外断熱は内断熱より1.55倍蓄熱量が多いのです。
冬、基礎断熱で床下の基礎、土間コンクリートが10℃暖っているとします。
3.79kw×10=37.9kwの膨大な熱を溜めることが出来ます。
根太タルキの床とし、外壁を外張り断熱として床下の空気を壁に取り入れ、また床にガラリを付け直接室内に床下の熱を取り入れることが出来るのが基礎断熱なのです。
地域にもよりますが、冬は外気より基礎断熱は床下温度が7℃〜9℃は地熱の影響で高いです。
床下に熱交換換気システムを置き、室内の暖気と熱交換すると床下温度が14℃〜15℃くらいになります。床が冷たく感じません。
熱交換換気を使わなくても、室内の暖気を換気ダクトで床下に送るだけでも効果があります。
基礎断熱は熱容量をあげるためにもまず基礎外断熱ですね。 しっかり防蟻対策をすれば内断熱より多くの地熱活用が出来ます。
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