ひどいカビと結露
日経ホームビルダーの全国誌に私の記事が・・。
アルミ樹脂複合サッシの温度分布と結露
アルミ複合サッシの枠の結露
室温33℃、湿度75%の真夏で結露
通気遮熱FOボードカタログに透湿数値の明細表記
長男がコンピューターの仕事が本職なのでしてくれました。
一部住宅会社、工務店、設計事務所の方から結露計算に必要な通気遮熱FOボードの数値を教えてと問い合わせがありました。
このさい透湿数値も今までよりもより細かい数値を表記して、(社)住宅性能評価・表示協会の内部結露計算シートで結露計算するときに必要な通気遮熱FOボードの公的試験機関の透湿抵抗比性能値も書き、簡単に結露計算ができるようにしました。



最近は特に住宅の壁や屋根の内部に結露するか、しないかの計算書提出が役所より求められています。
住宅の室内側の断熱材には水蒸気を通さないように気密シートを張ること、または押し出しポリスチレンフォームやウレタンボードなどほとんど水蒸気が通りにくい断熱材を使われています。もし断熱材が水蒸気を吸うても室外側の建築材料は水蒸気を早く出すような透湿しやすいものとし、内部に結露しないような安全処置が必要です。


壁、屋根の内の実在水蒸気圧が飽和水蒸気圧を超えないようにしなければなりません。
これで内部結露計算に対応したカタログの充実を図りました。
換気の排気口から水が・・なぜ?
知り合いの住宅営業マンKさんから
「福田さん、換気の排気口から水がぽたぽた落ちてきた。わしも行くしお客さんのところを見てくれんか。頼む」
12年たった高気密高断熱住宅の第三種の排気の換気です。床、壁断熱パネル、天井はセルロースファイバー吹き込み断熱です。気密は私が測定していますが非常によかったです。
問題の部屋は2階の寝室で、押入れクロゼットの排気口に水が滴り落ちていました。下のプラスチックの入れ物の中には水がいっぱいでした。






お客さんは今年のこの冬からこんなことになったと言われました。
クロゼットの天井の気密断熱点検口からKさんと一緒に小屋裏に入って見ると、塩ビ配管はちゃんときれいに保温されていたのですが、配管が90度曲がり天井にとりつくところの立て管約30cmがなんと塩ビ管が見えて保温されていません。



これが配管内の結露じゃないかと思いました。
しかしKさんは結露はわかるが、この状態だったら新築して初めての冬のときにすでに結露しているはずだ、12年もたってい今になって結露しだしたのは何かほかの原因があるのではないかというのです。2人で、屋根の雨漏りも調べましが全くそのようなことはありません。
換気も流速計で測りましたが十分換気しています。
排気は良くされていましたが、給気の口がほとんど閉まっていました。LDK、寝室は完全に給気口が閉まっていました。
一番水蒸気の多いにのは浴室、台所、洗面所、トイレです。ここの排気口の換気流量を測りましたが十分排気していました。
LDKの中に吹き抜けがあり2階の寝室の入り口のドアにつながっています。
これはLDKの暖房を2階に回りやすくして1階と2階の温度差を少なくしようとした高気密高断熱住宅の標準的なプランです。
お家の人に洗濯ものはサンルームに干していますか?と聞くと冬は乾かないから、このLDKのこのFF式ストーブの前でほとんど乾かかしているというのです。
それではあの外気を取り入れる給気口なぜ閉められたかとお聞きすると、冷気が入り暖房も余分にかかるので最近閉めたと言われました。LDKの洗濯ものに一番近い部屋が寝室です。寝室はLKDの暖気を入れたいので、寝るとき以外は常時ドアを開けているとういうことです。
このお家家族人数が多く、洗濯物も多いということ、お客様に生活水蒸気量の説明をしました。
先ず大人は寝ているときに1時間35g、子どもは20g、少し軽動作しているときは、大人約100g、子ども約50gほど水蒸気を発生しています。標準4人家族では1日約8000g水蒸気が発生しているとう報告書があります。
これは洗濯ものは別です。洗濯ものはそのお家の家族人数にもよりますが1日約10〜20kg発生します。
これだけの洗濯ものをLDKの暖房の温度で乾かしても、その水蒸気は瞬間的に水蒸気分圧の圧力差で温度の低いところに移動して、温度の低い場所の飽和水蒸気量の100%を超える部分には、水蒸気として飽和できず水にもどるのです。
先ず洗濯ものを室内で干さないこと、どうしても早く乾かしたいときは今すぐ必要な洗濯もののみにして、洗濯ものの量を減らすこと。
次に外気取り入れの給気口は閉めないこと。
それに少しでも洗濯ものがあるときは換気のコントロールスイッチを弱から中か強に切り替えること。
そして小屋裏のあの換気の塩ビ管のさらし部分に保温材を巻いてもらうことと説明しました。
なぜ配管内に結露したかの私の結論は
1、小屋裏の換気配管の保温不足
2、給気口を閉めていたため計画通りの換気がされていなかったこと。排気は良く回っていたのでおそらくサッシの隙間や玄関のドアからむり
やり、外気をひつぱっています。
3、大量の水蒸気発生量の多い洗濯ものは室内に干さないこと、どうしても必要なもののみとし、室内乾燥は少なくすること
「洗濯ものがこれほど影響しているとは知らなかった。勉強になったよ。ありがとう。」とお客様から言われました。
室温4.6℃、湿度78.1%。窓アルミ2℃で結露
アルミ樹脂複合サッシの結露
金沢の新築現場でアルミ樹脂複合サッシのアルミ部分に結露をしています。
外気0.6℃、室内5.2℃、大工さんが一人作業、暖房は小さい電気ヒーター1台です。
残念がら、湿度計もサーモカメラも持って行かなかったので露点温度はわかりません。
気象庁の金沢の過去30年間の1月の平均湿度は75%ですから、5.2℃の絶対湿度は6.883×0.75=5.162g/m3となります。
0.9℃の100%の飽和容積絶対湿度が5.155g/m3ですから、アルミ部分は0.9℃以下ということになります。つまり、0.9℃以下の部分では水蒸気としてとどまることができず、水に戻るのです。これが結露ですね。
外気温度が0.6℃なので、アルミ部分はほとんど外気温度と同じくらいになっていますね。
この部分はアルミ樹脂の複合サッシを柱、マグサにビスで止めている部分で、構造上アルミだけになっています。
本来ならばこの隙間も断熱しないと結露は止めれません。しかしこのような狭い部分は断熱施工がしにくく、ほとんどされいないのが現状です。
やはりオール樹脂のサッシが結露しにくく、安全ですね。
基礎断熱の結露を防ぐには・・。
こんな言葉が工務店、住宅会社の方からよく相談を受けます。


結露防止するには先ず、土壌から上がる湿気をとめる防湿シートが破らないよう土間コンクリートを打つことですね。
土間を打つとき長靴で破ることが多く、防湿シートは厚いものが必要です。
防湿シートの重ね目は防水テープできちっと目張りします。
土壌が元蓮畑だったり、山の斜面を削って造成した場所は地下水が多く徹底的に防湿工事が必要です。
こんな条件のときは土間床全面に土間断熱が必要な場合があります。
次に床下に湿気を取り除くために絶えず空気を回し排出しないと結露します。コンクリートの水分が完全抜けるのに6年もかかると言う報告もあります。表面が乾いていても中はまだ水分を含んでいます。
結露対策として床下に換気ダクトを通し、排気口と対角になる床にガラリを付け水蒸気を出しますが、そのときは床と床下が気密が取らないと計画通りになりません。よくあるのが排気口の近くに普通の床下収納や、床下点検口がありそこから室内の空気を吸い、遠くの床下の湿気はほとんど排気できていません。
特に間仕切り壁と床下の気密がとれず、すぐ近くから室内の空気を引っ張っているのを多く見られます。
床下を室内とすることは夏は冷熱、冬は外気より高い温熱の地熱を利用する考え方です。その場合は外壁は外断熱にしないと効果が少ないことです。内断熱で間仕切り壁から引っ張る地熱利用はあまり期待が出来ません。また床にガラリをつけるだけでは床下の水蒸気は抜けないのです。
基礎断熱の床下を換気ダクトで湿気を抜く方法以外に、基礎の気密断熱ダンパーを勧めています。


4月終わりころから、10月末頃までダンパーを開放、11月初め頃から4月末頃まで閉める1年に2回開け閉めをすることで床下の湿気を早く取ることが出来ます。1年の半分は自然の風を通すことが水蒸気を抜く一番の早道ですね。
鉄板屋根の結露
窓にびっしり結露、気密測定

昨日はとてもいい天気で朝方気温が下がっていました。
約束の10時にお家を訪問すると驚いたことに玄関ホールの窓にびっしり結露していました。
お客様が窓際に温湿度計を置いてあり見ると温度12度、湿度55%です。

その他の部屋もやは結露しています。

気密測定をすると、とてもよく0.95cm2/m2です。
測定結果は隙間風が少ないく高気密のお家でした。
暖房は蓄熱暖房とエアコンです。
換気システムは熱交換換気でした。
換気システムのフィルターは定期的に掃除をしておられ、お風呂のお湯は入った後、必ず抜いておられました。
そうすると結露の原因は部屋間の温度差と考えられます。
LDKの蓄熱暖房気がありLDKは室温が高いのですが2階の奥の部屋は室温が低いのです。
それに窓の2重のカーテンを夜閉めておられました。
ここに原因があります。窓からの冷気を入れさせないためにカーテンを閉めると、カーテンと窓との間の温度は低くなります。
水蒸気は室温の低いところに瞬間的に移動します。
カーテンを通った水蒸気は温度の低い窓ガラスやアルミの敷居で過飽和になり結露します。
お施主様にはまず蓄暖とLKDと2階のエアコンで暖房し、部屋の扉を開放し部屋の室温を上げる、カーテンを閉めないようにアドバイスをしました。窓のカーテンは夏の日射を防ぐ用途として考え、結露を防ぐには開放してくださいと説明しました。
工務店の担当者お2人立会い測定が終わりお施主様に説明が終わったのが12時半を過ぎていました。
外は天気がよく、田んぼのあぜにはオオイヌフグリの可愛い花が咲いていました。

山はまだ雪がありますが大分少なくなって春らしくなりました。

新築半年でひどい結露、原因は?
結露は換気だけでは止めれない
お施主様は雪が降り温度の低いときに洗面所の窓の一部と3階の窓の一部がわずかに結露するということです。
そこで施主様から、洗面所と3階の部屋の換気量を増やしてくれないかといわれ風量測定の機械で測り洗面所の排気を40m3まで上げ、3階の排気を30m3まで上げました。



しかし私は排気量を上げただけでは結露はまったく無くなりません。室温を上げて温度の低いところをつくらないようにしてくださいとアドバイスをしました。
浴室の換気は一晩中換気を止めず動かしているなぜ洗面ところで結露するのかといわれるのです。
風呂のお湯は抜かずふたをしているということでいくら浴室の換気をしていてもお湯があると、水蒸気は洗面所側に移動しますので窓の一部の結露の原因となります。
そこで不要のお湯は抜いてくださいとお話をしました。
3階部分の窓はレースカーテンとカーテンがいつもしてありこのカーテンとサッシの間の空気が室温より低いのでカーテンを水蒸気が通り抜け、飽和状態になり結露するのでカーテンを明けてくださいとお話をしました。
水蒸気分圧といって温度が高く水蒸気の圧力の高いところから温度が低い圧力の低いところには瞬間的に移動して湿度が100%を越えると結露します。
今回はお施主様に風量調整の測定数字を目の前で見てもらいましたので理解が早く助かりました。
内部結露計算シート
結露のクレームで悩む社長(3) 蒸発潜熱
社長さんはもっと厳しくお施主様から言われたそうです。
「お風呂のユニットバスの天井、壁の結露がひどい、ちゃんと換気扇を回しているのに・・。私の親戚で最近新築したお風呂はまったく結露していなかった。カラカラ。なぜ私の家のお風呂がびちゃびちゃになるんですか?」
ユニットバスの壁、天井はどんな御家でも結露は避けられませんね。
42℃の暖かいお湯があり、仮にお風呂の室温が40℃としたら、40℃の飽和容積絶対湿度は51.05g/m3ですから、浴室が湿度90%でしたら51.05×0.9=45.95gですね。
湿度表を見ると37.9℃が露点温度になります。つまり壁、天井がこの温度以下でしたら結露します。
一旦結露して水になったら換気扇をいくら回しても乾きません。
水を蒸発するには熱を加えないと蒸発しないのですね。
これを蒸発潜熱、または気化熱といいます。
1gの水の温度が20℃のときは蒸発に必要な586calなので、仮にお風呂の水滴を全部集めて牛乳瓶半分強100cc(100g)あったとしたら
860calが1wですから、586×100÷860=68wになります。
つまりお風呂のお湯を完全に抜き、68wの電球を1時間つけっぱなしにしないと結露の水は蒸発しません。
お風呂の壁、天井の結露をなくすには風呂のお湯を抜き、入り口の扉を開け換気扇を回し、洗面所、その他の室内の暖かい空気を送ってやることです。
風呂の扉を締め切っているとなかなか乾きません。
そのときは乾燥換気扇の設備のついたユニットバスはすぐ乾きます。
社長さんは私のこの説明にうなずき、これからお風呂にはお客様がどんな使い方をするかわからないので乾燥換気扇をつけるよと言っていました。
結露のクレームで悩む社長(2) 空気と水蒸気
電話では結露のことを充分説明できないので会社の事務所に訪問して社長さんに具体的なお話をしました。
「社長!標準的な4人家族の1日の水蒸気の発生量どのくらいあると思います?」
「さあわからんネ」
「それがね、8.2リッターもあるんです。1升ビン4.5本ですよ、この表です。見てください。」
「へええ!そんなにあるのか」
「温熱環境の基本で習うことの中に湿り気空気線図というものがあるんです。これです。」
「わああ!こまかいな。」
「例えば20℃の室温で相対湿度80%の場合、湿度80%の曲線と交わる交点があるでしょ。これを左に水平のなぞって100%のぶつかるラインの数字を見ると16℃になっているのがわかりますか?」
「ああこれね、ほんと16℃になっている。」
「つまり16℃以下になると空気の中に含みうる水蒸気100%を越えてしまい水になるのです。」
「なるほど。」
「こちらの表がもっとわかりやすいかもしれません。 20.0℃のとき1m3の飽和容積絶対湿度が17.28gとなっていますね。この空気の中に80%の湿度があるときは17.28×0.8=13.82になりますね。 そして表の13.82g以下のところを探すと16.3℃で13.86g、
16.2℃では13.79gになっていますでしょ。」
「ほんと16.2℃が13.79gになっている。この温度が水蒸気量100%を超えた温度なんだね」
「そうなんです。この温度を露点温度といいます。水に戻ってしまうんですよ。」
結露のクレームで悩む社長(1) 結露がひどいと施主様
「よわった、お客さんから玄関ドアや、階段の踏み板まで結露でしている、どうなってるの?と言われた。福田さんどうすれば良いか何か教えてもらえんか。」
「社長、この間、完成したばかりのあの御家ですか?」
「そう1月20日に引越しされたんだけど、ひどい結露でクレームがついてしまった。よわったよ」
「暖房は何ですか?」
「蓄暖とエアコンでやっている」
「室温どのくらいありましたか?」
「16℃だった。」
「それは温度が低いですね。もっと室温を上げなくちゃ。」
「いやね。お客さんには言っているのだけど、電気代が高くつくといって約半分ぐらいしか蓄熱させていなかった。」
「まず結露を止めるには室温を上げることと、室内だけでなく、ローカ、クロゼット、トイレ、洗面所など、扉を開放し家全体を暖めることですよ。非暖房室をつくらないことです。それだけひどい結露しているのなら洗濯物が干してあったでしょ?」
「洗濯物が山のように干してあったよ。1階も2階のホールにも。」
「やっぱりね」
「小さい子供さんがいるので、洗濯物の量がはんぱでなかったよ。」
「社長、洗濯物が1日どのくらい水を含んでいるかわかります?」
「わからんなあ」
「1日10kgから20kgですよ。つまり量が多いときは20Lです。」
「へええ、そんなに出るんか、知らんかった。」

結露に悩む中華料理店
残雪の山が美しい季節になりましたね。
私の好きな石川と福井の県境の山々がきれいです。
石川の富士写ケ岳(写真左)から福井の小倉谷山、火燈山(右)への縦走は石楠花の宝庫です。
そして右に目をやると丈競山の北峰(左)と南峰(中)、浄法寺山(右)にはよく登りました。
ところである住宅会社より中華料理店の屋根裏の結露の相談がありました。築後6年のまだ新しいお店です。
お店を訪ね原因調査をしたところお店の厨房室の水蒸気が小屋裏までまわって保温材の貼ってある折屋根の裏で結露していることがわかりました。
小屋裏外壁には多くの自然換気のための外部フードがつけてありました。
お店の主人が調理の仕込みしていたときにその小屋裏をのぞくとむっと中華の臭いとムッとした熱気を感じます。
厨房室の天井点検口から天井を除くと外壁にはグラスウールが入っていましたが気密シートまではありません。
それと厨房の排気ダクト外部フードが基礎近くまで四角いダクトで延ばしておりかなり圧損があり弱運転では充分排気ができていないことがわかりました。
お店の主人に聞くと強運転にすると厨房のすぐ横のサッシのガラリから強い冷たい風が来るので寒いというのです。
その為寒さふさぎにベニヤをあてたりしています。
まず私がアドバイスしたのは
@ 外部のフードを短くし空気の抵抗を少なくし吐き出し易くすること。そのさい、天井にある排気ダクトに保温材を巻き厨房の熱を天井にためないようにすること。
給気口のサッシ窓下のガラリをメクラにして新たに外壁にフードをつけ、天井に給気用ダクトを設け、厨房の中の大きいステンレスで囲った部分に穴を開けそこより給気の空気を取り入れること。
A 厨房室の天井と2階床までのふところ部分の外壁、間仕切り壁を気密シートや発泡ウレタン、コーキンング工事して2階小屋裏まで水蒸気が行かないようにすること。
B 2階屋根裏は自然換気だけでは水蒸気に吐き出しが充分でないので、換気扇で強制排気すること、その場合温度センサーや湿度センサーを屋根裏につけると便利。
このようなアドバイスを住宅会社の人と施工した大工さんに提案してきました。
素敵なモダンな外装でお店の中も洒落たた間取りでしたが、厨房の熱や水蒸気が小屋裏まで通じてしまい結露を起こしてしまった。
一般家庭の台所と違い大量の熱と水蒸気を出すので温熱環境も厳しく計画をしないとクレームが起きてしまいます。
店舗設計の方に知ってほしいですね。
夏型結露、クロス壁の目地にカビ
なぜだろうか?どうすればカビをとめられるという相談した。
これは壁の中が夏結露でカビが生えた逆転結露、いわゆる夏型壁内結露です。
特にエアコンの風の当たる壁の目地がカビが生えています。
エアコンで室内は除湿するのでカビの発生する条件は少なくなります。
しかし、真夏外気35度の猛暑で湿度80%でしたら飽和容積絶対湿度39.54×0.8=31.63g/m3の水蒸気量になります。
エアコンの冷風が当たる壁が26度とすると絶対湿度は24.34gですから、31.63−24.34=7.292g/m3が水に戻るつまり結露します。
温度差をなくすために壁の中に断熱材を入れますが、グラスウールだったので水蒸気が壁際まで来ており、壁下地のプラスターボードの突合せの目地を通りクロスの紙に結露したものです。
直すにはまず断熱力が足らないので断熱補強をして壁の中をまんべんに隙間なく施工し、外部の外装はそのままということなので、室内のプラスターボードと断熱材の間に防湿シートをはさんで外の水蒸気がクロスの紙にまで侵入ししないようにすればカビは防げますとお話しました。
最近の家はエアコンの普及で夏に壁の中で結露することが多くなっています。
グラスウールなど繊維系の断熱材は防湿シートの施工をする必要があります。