2011年07月16日

透湿抵抗計算プログラム


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長期優良住宅の申請には透湿抵抗の計算を求めれるようになりました。

(社)住宅性能評価表示協会よりこの計算プログラムのテキストが発行されました。

外壁、屋根に結露を防ぎ住宅を長持ちさせるために国が基準を設けたのです。

たとえば外壁の場合ですと、断熱材とその室内側の材料Rrが断熱材より外側Ro材料と通気層の2倍以上の抵抗が北陸の基準です。

一般的な施工室内Rr側プラスターボード9.5mm、グラスウール100mm Ro側タイベックシート、通気層、外装では0.48で2倍以下になり内部結露しますので不可にになります。

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この構造に室内側Rrに合板12mmを入れるだけで6.29となりOKとなります。
ところが合板をRrの外側に張ると逆になり内部結露する危険性があり不可です。


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要するに壁の中に結露の露点域をつくらないようにしなければなりません。
これから設計士さんもこの温熱環境の理解が必要になりました。
posted by 山男のつぶやき at 07:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 温熱環境
2011年07月15日

キノシタ住宅様の地熱回収実験棟



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福井の建材問屋アロックサンワのY課長と福井県あわら市の潟Lノシタ住宅様に同行する機会がありました。
地熱について話を聞きたいということです。

訪問してびっくり、地中2.5mのパイプをいれ住宅の家の中の空気をモーターで地下に送り冷やす実験棟がありました。

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室内の空気を地下にまわすクローズドループという地中熱利用の方法です。
木下社長はもっと深く掘りたかったけど3mまで掘ると、細かい黒い砂にぶつかり掘削機をぬくと穴が崩れてしまい
それ以上掘るのは無理だったというのです。

2.5mの地下の温度は22℃でした。
しかし部屋の中の地熱の噴き出し温度は25℃、なぜ22℃にならないのだろう?かと相談を受けました。
私はまず実験棟の床、壁、天井、サッシの表面温度を輻射温度計で計ってみました。

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壁、天井のプラスターボードの温度が30℃、2重サッシの室内側のガラスが32.5℃もあります。
外壁はタイペックシート、グラスウール、プラスターボードでした。

外装材がまだ貼っておらず直接太陽の熱がタイペックシートにあたっています。
それに地下から床下のパイプに保温材が巻いてありません。

私のアドバイスしたことは

外壁に通気の胴縁を打ち外装材を張ること。

地下からの床下のパイプの保温材を巻くこと。

現在、パイプが塩ビ管を使っているがこれをアルミジャバラの熱伝導率の良い物に替えてみること。

以上3点お話しました。
塩ビは熱伝導率は悪く、室内の暖かい空気に触れ地熱が追従していかないのです。
アルミの熱伝導率の良いものでしたらかなり追従します。

パイプの中で結露するので水中ポンプをいれ水をくみ上げる必要があります。
地熱のわずかな冷熱を室内に取り入れて冷やそうとしても建物の断熱、気密をしっかりしないと効果が現れません。

しかし福井のあわら市に工務店様でこのような実験棟を建て地熱の研究をしておられる社長様にお会いし、いろいろお話が出来てとても勉強になりました。
ありがとうございました。
posted by 山男のつぶやき at 07:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 温熱環境
2011年01月26日

園芸ハウスにも地熱利用の記事


私の仕事は温熱環境ですので、どうしても「暖めると」か「冷やす」「快適な環境」などの言葉に目を奪われます。
これは仕事柄仕方がないですね。

農業新聞で園芸ハウスにも地中熱回収してピーマンを栽培している記事を見つけました。
広島県の三次市にある会社ということです。

地中100mまでボーリングしてパイプを回し、不凍液で地下の熱回収してハウスの地温が15℃の保つことが出来るそうです。

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この原理はすでに住宅でも採用されていますね。
この会社のホームページを見ると他にも地熱を活かし道路の無水融雪システムとか池や湖の底に熱回収パイプを敷設して近くの建物や道路の融雪に活かしているそうです。
池の底の温度は外気の影響が少なく年間安定した温度の熱容量があると記事を読んでよく研究している人がいるなと感心しました。
posted by 山男のつぶやき at 10:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 温熱環境
2010年12月14日

超省エネ、地中熱交換ハウス


農業新聞に省エネの興味ある記事が載っていました。
日光温室で太陽熱を利用して温室内の暖かい空気を地中に送風機で送り地中に埋設された栗石などに蓄熱し、夜間放熱させて
ハウスを暖めるという原理です。

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この原理が住宅でも屋根の上にソーラーパネルを乗せ、冬はその太陽の熱を床下に放熱するOMソーラーに採用されていますね。
基礎を外断熱にして、これをもっと進化させて床下にパイプを埋設してそこに空気を送り込むともっと効率よく熱回収ができそうな気がします。

冬場のわずかな太陽熱を取り込むのですから、住宅は外断熱高気密高断熱工法にして熱を逃がさない住宅にしなければなりませんね。
いずれにしても太陽の熱を取り込み利用するには高気密高断熱住宅が基本になります。
posted by 山男のつぶやき at 08:04 | Comment(2) | TrackBack(0) | 温熱環境
2010年06月29日

床下中央部の高湿度の基礎パッキン工法の弱点を送風かくはん機で解消


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以前から指摘されている基礎パッキン工法の床下中央部が湿度が平均85%と高い弱点がありました。

日本建築学会の九州大学の研究報告によると「自然換気による気流では床下中央部から風下部にかけてきわめて換気量が少なくなることが一因である」と報告されています。

これを解消するには床下中央部を撹拌しながら強制換気する方法が有効な手段と書かれています。

研究では何でも22ポイントの低減が認められたと言う事です。
即ち85%が63%にになるというのですから、街中の住宅に囲まれて自然の風をあまり期待できない基礎床下には家を長持ちさせシロアリやカビ、腐れの発生を防ぐ効力がありますね。
すでに換気メーカーにもこのかくはん装置の機械が市販されています。
posted by 山男のつぶやき at 14:02 | Comment(0) | 温熱環境
2009年01月26日

自然エネルギーを活用する住まいづくり


P1000163.JPG1月25日、潟Zイダイ様の主催の「自然エネルギーを活用する住まいづくり」の講演会を聞きに行きました。
講師は金沢工業大学の環境建築学部、垂水弘夫教授です。
これから住宅を計画している一般の人向けの勉強会です。
雪にもかかわらず沢山の人が受講していました。
私もいろんな勉強会に参加していますが、今回は写真やグラフなど多く、てもわかりやすい勉強会でした。
垂水先生は以前の会社の時、高気密高断熱ソーラーサーキット工法の勉強会に講演していただいたことがあります。もう14,5年前ですがまだ助教授の時だったと思います。
講演の後、先生にお聞きしたら「そういえばそんなことがありましたね」と言われました。
先生に温熱環境をもっと勉強したいので教えていただけませんかとお願いしたところ、快くいいですよと受けていただきました。
自分がまだまだ温熱の知らないことがあり基本を習おうと思います。
この機会をつくっていただいた主催の潟Zイダイ寺谷社長、また久岡氏には感謝致します。ありがとうございました。
posted by 山男のつぶやき at 10:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 温熱環境
2008年07月01日

屋根面の通気層を89mmにすると2階で3.3℃下がる。


IMG_2110.JPGIMG_2109.JPG鹿児島大学の赤坂裕先生の日本建築学会の研究報告の「遮熱外壁と屋根を有する試験家屋の温熱環境と省エネルギー性能の比較」
を紹介します。
屋根面の通気層を45mm通気層入口開口率14%、通気層出口開口率4%の建物をA棟。屋根面の通気層を89mm。通気層入口、出口開口率をそれぞれ30%の建物をB棟とします。
「流入熱、流出熱どちらもA棟に比べB棟の方で減少していることが確認できた。特に屋根面での流入熱の減少は大きく、梅雨季・夏季どちらにおいても一日当りで70%減少していた。・・・・・・・・特に2階の温度低下は顕著であり、室内表面温度では最大約3.0℃〜3.8℃、グローブ温度では最大約3.3℃の温度低下が確認できた。」
屋根面の通気層の厚みがいかに大事かわかりますね。
私の開発したFOボードは屋根垂木の下に止めるので(屋根垂木の高さ北陸の場合は60mmですが)45mmよりは効果がでるようです。
母屋の下端で下地をして断熱材を貼ればなんと160mmの通気層ができます。これに棟換気の換気量の多いものを取り付け、通気層入り口多くするとかなり遮熱効果ができると思います。
屋根の瓦桟を通気するのでなく母屋の間を通気層にして、有効換気面積の大きい棟換気を使いましょう!
あまりコストをかけずに夏涼しい温熱環境のいい家ができます。
posted by 山男のつぶやき at 06:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 温熱環境
2008年06月15日

床下の防湿あり、なしの温湿度の研究論文   


地盤蒸散、熱、湿気、床下温湿度、換気、防湿について北九州市立大学の長谷川先生と尾崎先生の日本建築学会研究報告を紹介します。
床下ALC敷き、コンクリー敷きの防湿あり、なしの実験です。
九州福岡のデーターです。「8月の相対湿度が概ね80%以下となるのはALC(防湿あり)、コンクリート(防湿あり、なし)であり、土壌、ALC(防湿なし)は相対湿度が85%以上となり、湿害の危険性が高い。・・・土壌地盤では常水面がGL−500mm以上では高湿となること、強制換気をすると相対湿度が10〜20%低下すること、べた基礎にコンクリートを防湿の効果が大きいが、ALCによる防湿は不十分なこと、防湿層を併用したALCは夏季の相対湿度が最も低下する。」
コンクリートのべた基礎と防湿シートをした上にALCを敷いた床下がかなり効果が高いことがわかりました。
木材の腐れ、カビ、シロアリを防いで家を長持ちさせるためにも
床下の温熱環境は大変重要ですね。
posted by 山男のつぶやき at 23:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 温熱環境
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