2009年09月30日

やはり風力発電で低周波騒音


P1000342.jpg先日、新聞で風力発電で低周波騒音の記事が載っていました。
断熱と騒音は私の専門です。

風力発電はエコの最先端技術と思います。
しかし、ウオン!ウオン!とうなる音が低周波騒音になると思っていました。

山や海の人家のないところでの設置は問題ないですが、人家に近いところはかなり遠くでも被害を受けます。

100HZ以下を低周波といいます。
音は常温で秒速340mなので100HZは音の疎密波が1秒間に100回振幅があるということです。

空気振動の密なとこから疎なところ、海の波頭でいう1回の波の高い点から底の低いとこを通り次の波頭の高い点までが3.4mの非常に波長の長い音圧なのです。

普通人間の声は平均500HZですから、波長は68cmほどです。
人間の声の5倍の3.4mと非常に波長が長いため人間の耳に聞こえなくても遠くまで圧力が伝わります。

人に優しいエコが人に害がないような場所に心配りをしないとクレームとなってしまいますね。
posted by 山男のつぶやき at 08:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 騒音と防音
2009年03月27日

エコキュートの室外機の音の問題が・・・。


またもや室外機の音の騒音の問題の相談を受けました。
関東の方より直接私に電話があり3年経過した隣のエコキュートの室外機の音で寝れないということで専門家や弁護士に頼んでいるがお金ばかり使って一向に解決しないので、どのようにすればよいかの相談です。

環境基準は住居地域で隣地境界線上45dB以下ですがそれを超えているということです。

国の環境基準は残念ながら法的拘束力がありません。
このため裁判をしても大変な費用と時間がかかり解決には加害者側の良心、良識にゆだねる状況です。

特に低周波騒音問題100HZ以下は基準以下でも健康障害が出ている現実があります。被害者の体質が音アレルギーだからという問題で済まされません。

昨年の6月5日のブログにも書きましたが、新品の室外機が38dBでも設置場所の住宅の外壁、ブロックなどに音が反射、増幅されます。そして経年変化で室外機の騒音値は45dB以上になるです。

住宅会社、工務店さんは設置位置、隣との距離、環境基準、防音対策(防音壁など)将来のことを考えて設計する必要があります。
クレームが起きた場合、責任は最終的には建築の請負主に来るのです。
posted by 山男のつぶやき at 18:54 | Comment(2) | TrackBack(0) | 騒音と防音
2008年10月31日

演奏スタジオ防音室いよいよ上棟です


IMG_2356.JPG潟宴Cツ様の演奏スタジオ住宅併用の防音室が上棟されました。
ライツさまより1年以上前から防音室の相談を受けていました。いよいよ始まります。
お施主様はエレキバンドのクループで活動されておられ、住宅に防音室を造りたい希望で当初、木造で考えておられたようですが、110dB以上のの大音量がでるので木造では不可と私からアドバイスし、それでコンクリート構造にしていただきました。
「まず住居地域になるので、外部に音を出さない遮音が一番大事です。吸音は後でいくらできます。」
このことを提案しました。
以前録音スタジオをしたときのエレキ、ドラム、ベース、トランペットなどの音のすごさと怖さよく経験させてもらいましたので遮音が優先です。
これから始まる防音室の内部の工事の打ち合わせが楽しみです。
posted by 山男のつぶやき at 23:17 | Comment(3) | TrackBack(0) | 騒音と防音
2008年09月27日

ペット対応新築アパートの防音測定


P1000068.JPGP1000067.JPGP1000065.JPG今日は犬猫等といっしょに住めるペット対応の新築アパート界壁の遮音性能の防音測定をしました。
計画の段階から社長様や担当者から相談があり防音建材や施工技術などアドバイスをさせていただいたアパートです。
AP(オールパス全音域)で正しく指導どうりにすれば43dBの遮音度は大丈夫と話しをしていました。
結果は49.3dB、界壁から50cmの厳しい測定位置で計っても46.2dBでした。当初の目標の数値をクリヤーできほっとしました。
特に犬の声が心配で、家主のお施主様が立会いです。
施主様は大変よく知っておられ勉強家でいろいろ音の問題でお話ができ、わかる施主さんなので話が通じ、とてもうれしく、やり甲斐のある防音測定でした。
下記測定結果です。
125Hz(周波数)遮音度35.6dB(A)、250Hz 43.5dB、500Hz 47.7dB、1000Hz 48.4dB2000Hz 52.3dB、4000Hz 54.0dB、
AP 49.3dB
posted by 山男のつぶやき at 22:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 騒音と防音
2008年06月05日

室外機の騒音クレームの対策はどうしていますか?


IMG_1961.JPG写真は石油温水暖房機とガス給湯機です。
築3年の新しい住宅です。
3年たってから後の家の人からやかましいとクレームがつきました。
なぜ3年もたってから?と思い騒音測定をしました。
国の環境基準は下記の通りです。

地域     昼間     夜間(午後10時〜翌日午前6時)

AA   50dB(A)以下     40dB(A)以下

A及びB 55dB(A)以下     45dB(A)以下
 
C    60dB(A)以下     50dB(A)以下

AA 療養施設、社会福祉施設等の特に静穏を要する地域
A  専ら住居の用に供される地域
B  主として住居の用に供される地域
C  相当数の住居と併せて商業、工業等の用に供される地域

ガス給湯器のカタログには48dB(A)
石油温水暖房機のカタログは40dB(A)です。
ガス給湯器の騒音は隣地境界線(0.6m)上で53dB(A)
石油温水暖房機は隣地境界線(0.45m)上で52.5dB(A)
AB地域の夜間の環境基準45dB(A)ですから、ガスが8dB、石油が7.5dBオーバーしていました。
まずメーカーの騒音値は無響室で音源から1m離れた測定数値が基準になっています。
現場の設置位置が1m以内のため当然境界線上では騒音値が大きくなります。
このことを住宅設計担当者知っていないといけませんね。

距離減衰(点音源)の方程式 L0音源 L減衰量 r距離(m)

L=L0−20logr       log2=0.3

音源から2m離れた場合の減衰は20×0.3=6dB(A)
となります。

3年経過したことで燃焼モーターの音が大きくなり近隣の住民がうるさく感じるようなった。
メーカーの騒音値は初期の数値であり、3年たつと約5〜6dB(A)音が大きくなっています。このことを考えると隣地境界より最低2m以上離した位置につけると安全ですね。
距離がとれない場合は防音壁や給湯機の噴出し口以外をサイディングなど遮音度の高いもので囲い内側に生の板状断熱材つけると
かなり遮音、吸音ができます。
エアコン、エコキュートの室外機も同じことが起こります。
古くなって音が大きくなる時のことも想定して設計しましょう。
この測定した家の人は室外機の配管位置をずらす事になりました。
大変なお金がかかります。
私はもともともと音が専門ですが防音コンサルタントの仕事が少なく、高気密高断熱関係の温熱環境の方の仕事をすることになりました。
気密については音も温熱も共通していますね。
どちらも環境がテーマで奥が深いです。
posted by 山男のつぶやき at 00:35 | Comment(26) | TrackBack(0) | 騒音と防音
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