

福井の設計事務所さんから低炭素認定住宅の外皮U値計算と1次エネルギー消費量計算の依頼を受けました。すべて計算して提出すると、福井県土木部建築住宅課の審査官から、1次エネルギー消費計算の通風計画の通風回数の計算根拠を出してください、と指摘がありました。
通風回数とは、通風により夏場のエアコンの使用量を少なくしてエネルギーの消費量を減らそうというものです。
「通風を利用しないと」も申請できるのですが、計算結果が悪くなるので、窓があれば「通風あり」とした方が妥当だと思います。
一つ居室に2面に窓があればわりと計算は楽ですが、1箇所しかない場合は少し面倒です。

その部屋の横にローカがあり室内の木製建具で仕切られて、そのローカの外に窓がある場合は通風可能開口面積を床面積で割り、「開口可能床面積比」を計算しなければなりません。
それぞれの外部に面する窓の開口可能床面積比、中仕切り建具の開口可能床面積比を計算し、床面積比は1/20以上多くないと不可となります。一つの部屋の2面に窓がある場合は床面積比は1/35以上と決められています。

このパターンに当てはまらない窓の場合は難しい実行面積比の計算式でしなければならないのです。

また「通風を確保する処置の有無の判定シート」で証明する方法もあります。

今回は「面積比の表による確認」で計算し提出しました。
低炭素1次エネルギー消費量計算で面倒なのはこの通風回数計算です。
皆さんはここを「通風を利用しない」で申請しているようですが、やはり窓がある以上、実態にそった計算をすべきだと私は思います。
今回の低炭素認定住宅の外皮U値計算と1次エネルギー消費量計算で計算根拠書や図面、高効率設備機器の性能データーなど全部で40枚にもなりました。


低炭素計算は温熱Q値計算よりは楽にみえますが、このよう添付書類が沢山必要でかなり時間がかかります。